2015年11月26日木曜日

27. 火が恋しい!

前日まで日中なら半袖で過ごせるほど暖かかった西岳にもようやく冬の風が吹き始めました。
朝からの強風の中、7組8人の子ども達が集まりました。

どこに行きたい?と聞くと、崖登りのできる裏の栗林がいいという子が多かったので、お弁当を持ってでかけました。

2歳のソウタ君、3歳のユカリちゃんに続きたいけど笹の葉で滑って進めない~。2歳のカリンちゃんと共にお母さんに手をひかれ、その他の子は滑りながらも急な登り道を一人でえっちらおっちら。










4歳のアオ君は早速栗の木に登り、それを羨望の眼差しで見ていた3歳のククヤ君とユカリちゃんも足をかけて挑戦!するも、身長が足りずあえなく断念。



 お昼ご飯を炊くために火を起こし始めると、火に興味があるのか寒いのか、子どもも大人もかまどを囲んだり薪探しをしたり。

最初は杉の葉に着火。
そこに枯葉や小枝を乗せて火が移るのを待つ。
安定したら大きな薪に・・・

なんてシナリオ通りにいかないのが子どもとの火起こし。
もうみんな木を入れたくてしょうがない!
左から入れようとする子に
「今入れるとねぇ、火がねぇ・・・」
なんて話してると別の子が右からポン!
勢いに乗っていた火がシュンと小さくなって、あぁ~・・・

「なんでだろうね~」
と聞いてみてもみんなの顔は「???」
もう一回!とばかりに木が投げ込まれ、ますます弱くなっていく火に子ども達はまたもや「???」

一旦みんなが入れた木をかき出して、残っている火にまた杉の葉を乗せて再チャレンジ!
「小さい葉っぱに火をつけて、全部に火がついてから大きい葉っぱや枝を入れるんだよー」
と話しながら、時々あらぬ方向から木が投げ込まれながら、なんとかマッチ1本でご飯が炊き上がりました。


ご飯が炊けた後は羽釜を取って焚き火に♪
前回までは火がちょっと怖かったくうちゃんはすぐ近くに来て手をかざし、4歳のタイガ君は並々ならぬ興味を示して、木を入れてパチン!とはじける旅に手を叩いて笑っていました。

やっぱり人って火に集まるものですね。






体が温まってきたのか、子ども達は少しずつ火から離れてそれぞれに好きな遊びを始めました。

ユカリちゃんが向かった先は、前回も遊んだ2本の丸太。アオ君が来て、クウヤ君が来て、アツト君が来て、ソウタ君が来て・・・


長~い電車になりました!



 「お弁当のとこまで行ってきまぁす」

その後丸太がたくさん横たわる山の中をひとしきり散策してきたクウヤ君とリク君は、丸太のトンネルをくぐって
「ただいまぁ」
「帰ってきましたよー」



でも、タイガ君とアオ君はやっぱり火が好き!
「魔法の棒だもんね~」とタイガ君のお母さん。
冬が終わるまでに火が起こせるようになるかな?!





いつもの早弁組も今日は鳴りをひそめ、12時を半分過ぎた頃にようやくソウタ君から
「お弁当しようよー!」の第一声が。
そしてお弁当とは別に、3合分の「芋菜飯」もみんなでペロリ♪
みんなとってもいい食べっぷりでした☆















おんぶで日向ぼっこ♪でもちょっと重かったみたい



3人の視線の先にはひな鳥が2羽



いつも控えめで優しいアツト君は犬が好きで、毎回帰る前には我が家のキツネ犬レンとその子どもと遊んでいきます。今日も帰りたがらないアツト君だったけど、お母さんの「おうちに帰ってみかん食べよか~」の一言で、スーっと車に乗っていきました。

突然やってきた、火と人が恋しい季節。
霧島おろしが吹き付ける中、
火で暖をとり、動いて暖をとり、抱きついて暖をとり。
やっぱりあったかいね、火も友達も。






少しずつ子ども達同士の関わりが多くなってきたので、次回からは子ども達の世界を深めたいと思います。なので、私とももう一人のお母さんに見守りに入ってもらい、その間他のお母さん達には我が家の玄関を使って蔓細工や藁細工、竹細工などの手仕事を楽しんでもらおうかな、と目論んでいます。
はてさて、どうなることやら。

2015年11月12日木曜日

26. 畑から山遊び

ようやく日中の暑さが和らいで空が曇るとすーっと肌寒くなる、そんな秋の日。
いつもより厚着をしてモコモコした子ども達が8人、畑に集まりました。
今日は我が家の畑の芋掘りの日!

久しぶりに遊びに来たゆいちゃんは、真っ先に土手をゴロゴロ転がって畑に1番乗り♪
さぁ、サツマイモは大きくなってるかな~。

両脇に植わっている大豆の株をかきわけて、ちょっと手で土を掘ると・・・
赤紫のお芋が顔を出した!

1個目 「ちっちゃ~い!」
2個目 「ちっちゃ!」
3個目 「おぉっっきい~!!」

自分の手に余る大きなお芋を発掘した途端、がぜんやる気になった子達。



最初から興味のない子、途中で飽きちゃった子、根気よく探す子、
反応はそれぞれだったけど、芋を手にした子はみんなしげしげと芋を見つめ、それから大事そうに握りしめていました。

お母さんに掘ってもらったお芋を嬉しそうに小脇に抱え、1人で歩き回るマイペースなリン君。








今日掘った芋は食べずにしばらく寝かせておいた方が美味しくなるので、2週間前に掘っておいたお芋をお昼ご飯を炊いているカマドの中に入れて焼き芋に。

控えめなアツト君はちっちゃなちっちゃなお芋を1つ選んで
「僕、これ」
ボールが好きなエンちゃんは丸々したお芋がいたくお気に入りで、掴んだままトコトコ歩き回る。

さて、1人2個ずつアルミホイルに包んで火の中へ。
「行ってらっしゃ~い」

















そうこうしているうちに、子ども達のお腹がぐぅぐぅ鳴りはじめたので
お弁当とヨモギの炊き込みご飯を持ってお昼ご飯!
今日のランチポイントは家の裏の栗林☆




早々にお弁当を食べ終わったミヤマ君とリオ君は竹林の坂を登ったり滑ったり。


そこにチェンソーの音がして、しばらくした後
ギギギギー・・・ドォーーーン!!
という地響きが聞こえてきました。
森のようちえん専属のきこりさんが、隣の林で木を伐っている音でした。
そのダイナミックさに2人の目は釘付けになっていました。



笹の葉でよく滑る坂道を踏ん張って登るルイ君。
前回、畑の土手で滑る楽しさを覚えてから、苦手だった公園の滑り台がお気に入りになりました。

栗林の横の崖では、女子の視線を受けながら、男・ミヤマが崖のぼりに挑戦!
でも、あと少しというところで登りきれず、あえなく退散。

見てらんないわね!といった様子で、ユイちゃんとユカリちゃんが崖に取り付いたものの・・・半分も行かないところで進退きわまれり!

それを見たミヤマ君が、やっぱり俺が最初に登ってやる!とばかりにガシガシと勢いよく登りだし、
その後姿を見たユイちゃんは先を越されるのが嫌だったのか、指をさし「イヤ~!」と叫びながら泣き出した。
もう一人の窮地女子・ゆかりちゃんは、登れない悔しさと怖さで顔を真っ赤にして泣いていました。
そしてミヤマ君、ついに登りきって歓喜の雄たけび~☆

後から来たリオ君は、そんな様子を知ってか知らずか、3人を尻目に横の坂道からトコトコ登っていって、
「ほら、リオ君も登ったー!」
いろんな行き方(生き方)があるものですね♪










丸太は馬になったり電車になったりはたまた橋になったり。
ここ最近で一番の遊び場になりました!








泣いて笑って雄たけび上げて。
みんな色々な表情をたっくさん見せてくれました☆